『打ち水大作戦』とは?

大 暑:令和5(2023)年 7月23日

暑気いたりつまりたるゆえんなれば也 [暦便覧]

◇大暑の気候は?

最も暑い頃という意味であるが実際はもう少し後か。夏の土用の時期。学校は夏休みに入り、空には雲の峰が高々とそびえるようになる。

◇大暑の動植物・自然現象などは?

・ひまわり……夏を代表する花、ひまわり。太陽に向かって花が咲くことから、漢字では「向日葵」と書く。ひまわりを切り花として室内に飾る場合は、直射日光とエアコンの風が当たらない涼しい場所に飾ること、花瓶の水は少な目にして毎日水替えをする。水の吸い上げが悪くなると花が下を向いてしまうので、水替えの際は茎をカッターで斜めに切り、水揚げをよくするとシャッキッとする。

[参考:旬のカレンダー 旬の暮らしをたのしむ会]

・桐の花……桐は初夏に薄紫色の釣鐘形の花を重ねるように咲かせ、この時季に卵形の実を結ぶ。桐は古来より神聖な木とされた。五百円玉の表に描かれているのも桐の花と葉。内閣掃除大臣の紋章にもなっている。この候でいう桐は、「梧桐(ごとう)」と呼ばれるアオギリだという解釈も。梧桐は公園や街路樹に植えられている樹皮が緑色の木で、この時季に薄黄色の小さな花を咲かせる。

[参考:絵で楽しむ日本人として知っておきたい二十四節気と七十二候]

・カブトムシとノコギリクワガタ……にょきりと頭に1本の角が生えたカブトムシは夏の昆虫の王さま。虫同士のけんかになると、その角で相手の虫をひっくり返してしまう。そして、ぐわっとあごが2本の大きな角になって伸びているのは、ノコギリクワガタのオス。体の大きさによって、大あごの形も違う。どちらも人気で、夏の早朝、樹液をおいしそうに吸っているところをつかまえる。

・急な激しい雨……ときおり大雨が降りやすい時季。とくに台風や集中豪雨、夕立などの激しい雨になりやすいもの。滝の水のような豪快な雨を「滝落とし」、弾丸のような大粒の雨を「鉄砲雨」、真っ白に煙るように降る夕立を「白雨(はくう)」などという。また、「夏の雨は馬の背を分ける」ともいわれ、それほど局地的な雨であることを表す。

近年では、次々と発生する積乱雲が列をなし、同じ場所を通過・停滞することで、線上に伸びた地域に大雨を降らせる「線状降水帯」が注目されている。

(せみ)時雨(しぐれ)……夏が訪れるころ、にいにいぜみが鳴きはじめる。続いて、あぶらぜみに、みんみんぜみ、くまぜみ、ひぐらしなどの蝉の大合唱が湧き起こり、夏の終わりには、つくつくぼうしのしんみりした声が胸にしみる。蝉時雨とは、たくさんの蝉が一斉に鳴き立て、まるで時雨が降りつけてきたように大音量で鳴り響くこと。

◇大暑の食べ物は?

・きゅうり……ほとんどが水分でできているきゅうりは、体を冷やしてくれて、夏の水分補給になるすぐれもの。ぬか漬にすると、米ぬかと乳酸菌が働いてビタミンが増してくる。皮に含まれるククルビタミンは腫瘍をこわす働きも。

・枝豆……ビールに枝豆があれば、夕涼みに一杯いけるもの。旬はもちろん夏だ。ひと口に枝豆といっても、山形のだだちゃまめ、新潟の茶まめ、京都の丹波黒大豆など、産地も品種もさまざま。鮮度が落ちやすいので、新鮮なもの選ぶのが大切。さやの青みが深く、ほどよいふくらみがあるものが良い。

・とうもろこし……茹でたとうもろこしが食卓にのぼると、あざやかな黄色の実に夏の訪れを感じる。旬は6月~9月。焼きとうもろこしの香ばしさや、かぶりついた時のみずみずしさは夏の味。ひげが多いほど粒ぞろいで、毛先が茶色いものが熟して甘いしるしだという。

・すいか……縁側に腰かけ、空を眺めながら食べるすいか。砂浜で目隠しをして、えいっと棒を振り下ろすすいか割り。水分がたっぷりで、甘くて大きくて、緑と赤がきれいで、夏といったらやっぱりすいか。いちばんの旬が8月半ばの立秋を過ぎるため、季語では秋とされている。天ぷらとすいかの食べ合わせは、油分と水分が胃に負担をかけるせい。おなかの冷え過ぎに気をつけよう。

・そうめん……さっと茹でたそうめんを、氷水を入れたガラスの器に移す。薬味は、ねぎ、しょうが、しそ、みょうがなど。つゆは市販のものでもいけるが、自分でつくってもおいしくいただける。夕べのおかずの残りと一緒に、手軽で涼しいお昼に最適。

[参考:日本の七十二候を楽しむ ―旧暦のある暮らし―]

・穴子……長寿を願う縁起のいい食べ物として親しまれてきた。栄養価が高く、DHA、EPA、ビタミンA、ミネラルが豊富。夏が旬で、愛知県や兵庫県などでとれる。関東ではしょうゆなどでふっくら煮込んだ煮穴子を寿司や丼物に。関西から瀬戸内海では焼き穴子がポピュラーだ。

[参考:旬のカレンダー 旬の暮らしをたのしむ会]

◇季節のことば [茶道手帳 令和5年版]

(きり)一葉(ひとは)   (かき)若葉(わかば)   白露(しらつゆ)   露台(ろだい)   (みず)花火(はなび)   (しお)(ごろも)   不知火(しらぬい)   盂蘭盆(うらぼん)   (とう)籠流(ろうながし)

◇季節を感じて快適に楽しく過ごそう

・暑熱順化……体が暑さに慣れること。汗をかかない生活のまま暑い日をむかえると、汗をかく機能がうまく働かず、その結果、体温調節ができずに体の中に熱がたまり体温が上がって、熱中症の原因にもなってしまう。

暑い季節が来る前の5〜6月から、少しずつ汗をかく習慣を付けておくと、自分の体を夏に負けないようにきたえることができる。つまり、汗を出す器官「汗腺」をきたえると、汗の量や成分を上手にコントロールして汗を出せるようになり、体温調節がうまくできるようになる。

・クールビズ……冷房のたよりすぎに気を付け、工夫して夏を快適に過ごす暮らしのこと。例えばすずしく過ごせる衣服を選んだり、冷感グッズなどを使ったり、断熱シートやすだれで暑さを減らしたりして、省エネしながら自分なりにすずしく過ごす方法を取り入れよう。

・エアコンを上手に使おう……冷たい風は下にたまりやすいので、せん風機やサーキュレーターを併用して空気を循環させよう。扇風機やサーキュレーターはエアコンの風下に向かい合せにして置き、首を天井に向けて使うと風が部屋をぐるぐる回るようになる。

・直射日光を遮ろう……家の外側に緑のカーテンやすだれ、サンシェードを使って日かげをつくると、室内の熱がこもりにくくなる。屋内ではブラインドやカーテンで日差しをさえぎろう。家の外と中で熱をシャットアウトすることで、エアコンの負担を減らせる。

・冷却パット・冷感素材の衣類……体温を下げるのに効果的な体の部位は、皮膚の下に動脈が通っている、首、こめかみ、手首、わきの下など。こうした所に冷却パットやぬれたタオルなどを当てると、より早くすずしさを感じられる。ひんやり感のある素材の下着やシャツ、タオルなどを選んで使ってみることもおすすめ。マスクや服にふきかける冷感スプレーなどもあるので、いろいろ試して自分のお気に入りを見つけよう。

[参考:ecochil.net]

・COOL CHOICE……CO₂などの温室効果ガスの排出量削減のために、脱炭素社会づくりに貢献する「製品への買換え」、「サービスの利用」、「ライフスタイルの選択」など、日々の生活の中で、あらゆる「賢い選択」をしていこうという取組。

[参考:環境省]

・打ち水大作戦2023……涼を呼び込む昔ながらの知恵である打ち水。みんなでいっせいに水をまいたら真夏の気温が下がるという仮説を検証するための社会実験として2003年にスタートした打ち水大作戦。雨水や二次利用水を活用し、毎日おうちで打ち水をしたり、密を避けて打ち水イベントに参加したり、夏は打ち水で涼しくすごそう。大暑(7/23)から処暑(8/23)を打ち水月間とし、今年のミッションは、期間中晴れたら毎日打ち水をしよう!特に、8/1(火)はみんなで打ち水しよう!と呼びかけている。

ただし、直射日光にさらされた日向にまいた水はすぐに蒸発して湿度が上がり、体感温度が増すので注意が必要だ。

[参考:uchimizu.jp]

・隅田川花火大会……隅田川花火大会は、7月の最終土曜日に行なわれる東京の夏の一大イベントだ。歴史をたどると、京保18年(1733年)、8代将軍吉宗が、前年の大飢饉の死者を弔うために水神祭を行ない、そのときに花火を上げたのが起源とされる。以来、両国の川開きに打ち上げられ、鍵屋と玉屋が花火の腕を競い合った。「たまやー」「かぎやー」というかけ声は、いいと思ったほうの名を見物人が呼んだことから生まれたもの。いまに息づく、江戸の粋だ。

・浴衣……花火大会といえば浴衣だが、平安時代の沐浴の(ゆ)帷子(かたびら)が原型と言われ、安土桃山時代の湯上り着や就寝着となり、江戸時代には庶民の衣類に変わっていく。現代の「浴衣」の形になったのは明治時代で、夏に着る外出着としてのイメージが定着する。近年では、洋服のようなデザインも多くなり、襟にレースを付けた和洋折衷の浴衣なども販売されている。今や浴衣は、若い人にとって「特別な日に着るおしゃれ着」として定着している。

外国人にとっても日本独特の文化である着物は興味深いようだ。特に浴衣は若者から年配の方まで(着付け体験のようなサービスでも容易に)着られることもあり、お祭りなどの行事や観光地では、浴衣を着用して街を散策する外国人もよく見かけられる。

・水上バス・屋形(やかた)船……夏の季語に「舟遊び」があるように、日本では古くから川などに船を浮かべて納涼する遊びが親しまれてきた。東京都では、浅草からお台場までを結ぶ水上バスや、日本橋発着の水上バス、食事ができる屋形船など、船のレジャーが盛んだ。大阪府・大川や、新潟県・信濃川の水上バスなども有名だ。

八朔(はっさく)……(さく)(じつ)とは1日のことだが、旧暦の8月1日を八朔といって、そのころとれはじめる早稲(わせ)の穂を、お世話になっている人へ贈る習慣があった。田の実の節句ともいわれ、意味が転じて田の実を「頼み」と、農家にかぎらず、日頃の恩にお礼をする日になったそう。また、芸妓さんや舞妓さんは、新暦の8月1日になると、芸事のお師匠やお茶屋さんに「おたのもうします」「おきばりやす」とあいさつ回りをするならわし。

・ねぷた祭/ねぶた祭……扇形の灯籠に武者の絵が描かれ、夜の城下町を練り歩く弘前ねぷた。ヤーヤドーのかけ声やお囃子が威勢よく響く。青森ねぶたでは、人形の大灯籠、組ねぶたはもちろん、横笛の音色が印象的。ねぷた、ねぶたの語源は、一説によると「眠たし」からだとか。忙しい夏の祭りにおそってくる眠気よ、あっち行け!と船や灯籠に睡魔をのせて川に流したのがはじまりとも。弘前ねぷたは8/1~7、青森ねぶたは8/2~7。暑気払いには、もってこいの祭。

・秋田の竿(かん)(とう)まつり……長い竿を十文字に構え、いくつもの提灯を帆のように吊るして揚げる、竿燈まつり。風を受けてしなう重たい竿燈を、バランスよく手や額、肩や腰で支える差し手の技は圧巻だ。「(お)えたさあ、生えたさあ」と威勢よく声を張り、五穀豊穣を祈る。8/3~6。

★ 児童厚生員 はがてぃ のおすすめあそび♪【季節感のないものもあります】★

◆おすすめのあそび

◇「あやとり」

☆ 歴史…日本の歴史において、あやとりが記載された最古の文献は17世紀・江戸時代。 当時はふたりで紐をとり合う「ふたりあやとり」が主流で、ひとりで遊ぶ「ひとりあやとり」が日本の史料に登場するのは明治時代以降。 日本以外にも、17世紀の中国や18世紀の欧米であやとりが存在したことがわかっている。

19世紀に入ってから文化人類学者が世界中を調査したところ、あやとり文化はオセアニアや南北アメリカ、極北圏からアフリカまで多くの地域で見られることがわかった。しかもその多くは、子どもの遊びとしてではなく、共有すべき知識や歴史を“文字以外の方法”で次世代に伝えるための手段として、文字をもたない社会のなかで伝承されてきたものだった。
日本や欧米では子どもの遊びだと考えられていたあやとりが、地域によっては大きな意味をもつものだったと言える。いまだにあやとりの発祥地は不明だが、学者たちの調査から一定の場所で生まれて広まったのではなく、大昔に自然発生的に世界各地で生まれたと考えられるようになった。

[参考:myhome magazine]

☆ あやとりの効果

手順を覚える技を完成させる→新しい技に挑戦する→ふたりで取り合う→自分でオリジナルの形を作る

あやとりには上記の動作が伴う。ここから得られるあやとりの嬉しい効果とは…。

①脳の活性化

「第二の脳」とも言われる手。手指を動かすあやとりは、脳に多くの刺激を与え活性化させる。
カナダの脳神経外科医であるワイルダー・ペンフィールドの「ホムンクルスの図」によると、脳には「運動野」と「感覚野」があり、それぞれが体の部位に密接につながっているとされる。中でも手指は、運動野の約1/3、感覚野の1/4をも占め、脳の働きに大きな関りがある。
あやとりをして脳を活性化させることで、思考力や運動能力などを高め、子どもの脳の発達によい影響を与えることが期待できる。

②記憶力アップ

あやとりで技を再現するには、その手順を記憶する必要がある。どの指でどの糸をどのように取るのか、ひとつでも違うと正しい形にはならず、技によっては多くの過程を覚えなければならない。そうしているうちに記憶力が育まれる。
③集中力アップ

あやとりは集中力も高めてくれる。手順をひとつずつ確認しながら集中して取り組まなければ技は完成しない。新しい技に挑戦する際には特に集中して取り組むからだ。
一度覚えた技の繰り返しでも、紐の形を保つための集中力が求められる。

④達成感を味わえる

あやとりの技を完成させたときの達成感は、子どもの大きな自信となる。この時の達成感は、数学の難問を解いた時の感覚と同じだという。
⑤想像力アップ

あやとりでできあがるのは、1本の紐で構成される抽象的な形だ。それを意味ある何かに見立てる遊びでもある。
これは何だろう、ここがこれに見える、とイメージすることで想像力が鍛えられるのだ。
完成された技だけでなく、自分で新しい形を作り出すこともできる。

⑥コミュニケーション力アップ

あやとりは手軽に相手とコミュニケーションをとれる遊びだ。ふたりあやとりはもちろんのこと、世代や国を超えても通用するコミュニケーションツールでもある。
子どもに教える際には、親子のコミュニケーションが生まれる。

[参考:chiik]

☆代表的な技

・一人あやとり

 鉄橋→亀→ゴム→飛行機

 山→田んぼ→川→田んぼ→ダイヤ→つづみ→船→つり橋→山

 田んぼ→小さな田んぼ→7つのダイヤ→蜘蛛の巣 等

・二人あやとり

 田んぼ(網、たすき)→川、船、ダイヤへ移行

 ダイヤ→かえる、つづみ、ダイヤへ移行

 かえる→ダイヤ、船へ移行

☆まずは簡単な技からはじめてみよう。

◆おすすめボードゲーム(カードゲーム)

◇「ペンギンパーティ」……2~6人用。対象年齢6歳以上。プレイ時間約15分。

●セット内容:ペンギンカード36枚(緑8・黄7・赤7・紫7・青7)
        シャチチップ36枚(黄1ポイント…24、赤5ポイント…12)

 ※1枚1枚絵柄が違う!そこを見つけるだけでも盛り上がれる♪
〇ゲーム準備
 ・全員に同じ枚数カードを配る。他の人見えないように手札にする。(5人の場合、余ったカードは場の真ん中に置く)

●遊び方

・最初の人から時計回りに手札からカードを1枚選んで出しテーブルの真ん中に並べ、ピラミッドを作っていく。

・一番下の段は8枚まで置ける。1段上がると7枚、更に1段上がると6枚…と上がるごとに1枚づつ減る。

・1番下の段に置く場合、段の左端か右端に置く。(間を開けて置くことはできない)

・2段目以降に置く場合は、下段の接する2枚のカードのどちらかと同じものしか置けない。

・最初に手持ちのカードを並べ終わった人がそのゲームの勝者。

・手番が来た時に出せるカードがなければ「だつらく」となり、残った手札分のシャチチップを受け取る。残ったカードは裏面のまま。そのまま手番になっても飛ばされる。

 ・「だつらく」することなく、手札を出し切った人は持っていればシャチチップを2枚戻す。

・全員がだつらくするか手札を出し切るかしたら1ゲーム目終了。残った人が連続で手番を行うことはできない。

  ・各自、シャチチップを持ったまま次のゲーム準備をし、参加人数と同じ回数だけゲームをして一番マイナスポイントがない人が勝者。同点の場合、勝負が着くまで続けても構わない。

〇2人用ルール

・カードを混ぜて、1人14枚配る。残りの2枚のカードは伏せたまま脇に置いてゲームから除外する。なお、1番下の段は7枚までしか置けない。

〇ポイント

・シンプルなルールなので初心者向け

・絵柄が可愛いので見ていて楽しい

・戦略的に遊べる:(協力型・非協力的)ゲーム

[参考:おいでよ!ボードゲーム横丁]

◇おすすめのぬりえ

「大人のぬりえ」……7月「花影カフェ」ヒマワリ、ブラックベリー、ブーゲンビリア

 ぬり絵の効果は無限大!脳と自立神経に働きかけ、ストレス解消にもおすすめ。

[脳が若返る、自律神経が整う、心が癒される12カ月の花々のぬり絵]

[はがてぃの作品を紹介!] ~色鉛筆~