「立春大吉」とは? 

立 春 : 令和5(2023)年 2月4日

 春の気立つをもってなり [暦便覧]

◇立春の季節は?

立春は冬が極まり春の気配が立ち始める日。立春を過ぎてもなお寒さが続く時に出す便りを「余寒見舞い」をいう。立春から春分の間に、その年に初めて吹く南寄りの強い風を春一番と呼ぶ。

◇立春の行事は?

「立春大吉」は厄除けのお札で、新しい年の始まりである「立春」の早朝に,一年間の厄除けの願いを込めてお寺の門に貼る習慣が由来で、一般の家庭の玄関にもお札を貼るようになった。

「立春大吉」は縦書きにかくと左右対称の文字で、玄関から鬼が入ってきて振り返った時に「立春大吉」のお札を目にして、鬼は「まだこの家に入っていなかったのか」と勘違いをして逆戻りし玄関から出ていったという。そのことから、「立春大吉」は縁起が良く一年間平穏無事に過ごせるといわれている。

◇立春の食べ物は?

・ふきのとう……雪解けの間から顔を出す春一番の食材。独特の苦みがある野菜だがてんぷらや和え物で頂くと美味。

・鰆(さわら)……春を告げる魚と言われる鰆を、栄養価の高い旬の時期に食べよう。

・梅……梅が見ごろを迎える時期。それに合わせて酸っぱい梅干しはいかが?唾液が出て喉や口が潤い、クエン酸効果で疲労回復効果がある。また、抗酸化作用でシミやくすみ対策によいという。

・立春生菓子(大福)……立春の朝に作られた生菓子(大福)のこと、朝に作ってその日のうちに食べるとよい。

・立春大吉豆腐……「白い豆腐は邪気を払う」と、節分と立春にお豆腐を食べるという風習がある。できるだけ「白いままの豆腐」を食べる方がいいので、お醤油ではなく、塩や白みそで頂こう。

・立春のお水……立春の朝一番に汲むお水は、一年の邪気を払うとされているので、朝一番に汲んだお水を神棚に供えたあと、料理使ったりお茶を飲むとよい。

・立春朝絞り……立春朝搾りは、立春のためだけに作られたお酒。その日の早朝に搾りって店頭に並べるという貴重なお酒である。

◇茶杓に名前をつける

そもそも、私が季節について興味を持ち始めたのは、茶道を習い始めたのがきっかけだ。

お稽古では亭主が客のためにお茶をふるまう。客は決まった挨拶をし、亭主がその茶席のために用意した軸や花・お茶・お菓子と共に、茶碗や棗・茶杓について問答をする。その際、茶杓には名前が定まっている物もあるが、その季節などの「名前」を亭主がつける。それで、私は手帳に書かれていた二十四節気について調べるようになった。

◇どうして季節があるの?

日本は四季の豊かな国といわれていますが、その前に、なぜ季節は変化するのか。

地球は1年をかけて、太陽の周りをまわっている(公転)。そして、地球自身も1日1回、回転しています(自転)。

自転軸の向きは地球の公転面(黄道面)に対して垂直ではなく、約23.4°傾いている。この状態で地球が太陽の周りを公転すると、北極側が太陽を向く時期は北半球が夏(南半球は冬)で、南極側が太陽を向く時期は南半球が夏(北半球は冬)となり、自転軸が太陽に垂直な時期は(太陽は赤道上にくる)春と秋となる。つまり、地球の公転に伴って、春→夏→秋→冬→春という季節が繰り返すことになる。

◇二十四節気(にじゅうしせつき)とは?

二十四節気は、古代中国で作られたとされる暦。季節の移り変わりを表す指標として、農業で重宝された。古代中国では太陰暦(月の満ち欠けを基準にした暦)が使われていたが、実際の季節との間にズレが生じる問題があった。

そこで、季節の変化がより正確かつ細かく把握できる暦として、「二十四節気」が使われるようになった。

中国の二十四節気は、2016年にユネスコの無形文化遺産に登録されている。

二十四節気は「黄道」と呼ばれる太陽の通り道を24等分したもの。

黄道を夏至と冬至の「二至」で2等分
さらに春分と秋分の「二分」で4等分
それぞれの中間に立春、立夏、立秋、立冬の「四立」を入れて「八節」とする
一節は45日。これを15日ずつに3等分し「二十四節気」とする
さらに5日ずつに3等分し、時候を表したものが「七十二候」

[(C) 国立天文台]参考

◇なぜ暦のはじめが立春に?

古代中国では冬至日を1年の区切りにしていたが、冬よりも春の方が重要な季節で「春から1年が始まる」国民に季節の運行を知らせるのが王の大事な役目であった。

四立の前日(季節の分かれる節目)が「節分」。なので、節分は本来1年に4回ある。
その中で、1年の終わりで、大みそかともいえる立春の前日に、豆まきで邪気(鬼)を払う行事として節分が今でも残っている。

ただ、二十四節気は古代中国由来のもので、日本の気候とは1~2ヶ月のズレがあり実際の季節感には差がある。

◇季節のことば [茶道手帳 令和5年版より]

ふくら雀  早春  招福  春寒  花魁  寒梅  飛梅  紅梅  梅日和  袖香

◇季節を感じてみよう

まだ寒い時期だが、よく観察すると春の兆候がみられる。寒い冬を乗り越えた春の訪れは感慨深いので、春を探しに出かけてみよう!

  • 児童厚生員 はがてぃ のおすすめあそび♪ 【季節感のないものもあります】 ★

◇おすすめの創作

「水引ストラップ」(梅結び)

水引は贈答品の包み紙や封筒などを飾る帯紐。

梅結びは①絆を強くする②魔除け効果がある③運気が上がるという意味合いがあると言われているで、作ってみました。運気を上げたい受験生や人との絆を深め、邪気払いしたい人にはおすすめです。

◇おすすめボードゲーム(カードゲーム)

「57577ゴーシチゴーシチシチ」

「5音カード」と「7音カード」を組み合わせて、57577(=短歌)を作るワードゲーム!

白紙に好きな言葉を書いて入れたらさらに楽しめるかも。  [「夢みる哲学」でも遊んでます!]

「百人一首」(坊主めくりも可)

100人の歌人の和歌を集めた百人一首。日本の文化や歴史に触れながら暗記のコツを勉強できることもあり、小学校や中学校の教材としても人気。

【えあわせ百人一首(上巻・下巻)、にほんごであそぼ 絵あわせ 百人一首上(かみ)下(しも)【対象年齢3才以上〜】もある。】

◇おすすめのぬりえ

「大人のぬりえ」…「立春」                 

ぬり絵を通して日本の四季を深く知る事ができ、心と身体のバランスを整える効果もあるそう。1日15分、楽しく自由にぬってよう。               

 [自律神経を整えるぬり絵 日本の二十四節気をぬる]より 

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