『五月晴れとは?』

『五月晴れとは?』

(しょう) (まん):令和5(2023)年 5月21日

万物(えい)(まん)すれば草木枝葉繁る [暦便覧]

◇小満の気候は?

陽気がよくなり草木などの生物が次第に生長して生い茂る、新緑も万緑へと移り変わる頃。蚕が桑の葉をいっぱい食べて育ち、紅花がいちめんに咲く。いのちが、しだいに満ち満ちていくころ。本来は、麦の穂が実り始め、ほっとひと安心(少し満足)という意味から「少満」といったとか。西日本でははしり梅雨が現れる頃。

◇小満の動植物・自然現象などは?

五月(さつき)(ば)れ……昔は梅雨のことを、五月雨(さみだれ)と呼んでいた。旧暦の五月に降る雨だったからだ。なので、その時期のどんよりとした雨雲を、五月(さつき)(ぐも)と呼び、雨続きの日がふっと途切れて現われる、抜けるような青空を五月晴れといった。だが、いまでは新暦の五月のさわやかな晴れを、五月晴れと呼んでいる。かつてといまで、暦の変化に従い、ことばの意味も変わっていく。

・てんとうむし……背中に七つの斑点があるのは、ななほしてんとう。黄色いのは、きいろてんとう。あぶらむしや、うどんこ病の菌などを食べてくれる、てんとうむしは人には有難い小さな味方。

・かいこ……古来より蚕は「お蚕様」と呼ばれるほど、繭からとれる絹糸は人々の生活を支える貴重な収入源だった。何千年も前から人に飼育されてきたため、人間の保護の元でしか生きられなくなった虫といわれる。ちょうど、この時期にあたる旧暦4月は、蚕の餌である桑の葉を集めることから、「木の葉採り月」という別名もあるとか。かつては日本のいたるところに桑畑が見られ、桑の新芽が出たころに蚕がちょうど孵化(ふか)するように調整されてきたといわれる。

・紅花……黄色い花を咲かせ、紅の染料となる紅花。古くは和名を、(くれの)(あい)といった。中国の呉れ国からきた、藍色という意味。そこから転じて、くれない(紅)となったよう。紅花の花びらは上のほうに水に溶ける黄色の色素、下のほうに水に溶けない赤の色素を含んでいて、水にさらしては乾燥させながら、紅色にしていく。これが、口紅や衣装などの染料に、種を絞って採れる紅花油は食用油やマーガリンの原料になる。

・麦……黄金色の麦の穂がたわわに実る頃。麦は冬の種を蒔いて年を越し、この時季から収穫が始まる。季節はまだ初夏だが、麦にとってはひと足早い秋。麦の穂を揺らし吹き渡っていく風を「(むぎ)(あらし)」「麦の秋風」そよぐ穂を「麦の波」という。また、このころ降る雨のことを「(ばく)()」、そして夜空を見上げれば「(むぎ)(ぼし)」と呼ばれる黄金色の牛飼座アルクトゥルスが、頭上に輝いている。

[参考:絵で楽しむ日本人として知っておきたい二十四節気と七十二候]

◇小満の食べ物は?

・びわ……5月~7月頃に旬を迎え、市場に出回るびわは、甘みの中にほんのり酸味を感じられるのが特徴。うぶ毛があり、軸がしっかりとしたものがおいしい。実に含まれる豊富なカロテンは、高血圧や脳梗塞などの生活習慣病予防に効果的。皮をむく時は軸を持ち、お尻からむくと簡単だ。

[参考:旬のカレンダー 旬の暮らしをたのしむ会]

・しそ……しそは平安時代から重宝されてきた。青じそは、通年出回っているが、本来の旬は初夏から盛夏。赤じそは旬が短くて、夏の2カ月くらい。薬味はもちろん、薬膳やしそジュースにしても美味。体を温める働きがあり、夏場の冷えに最適。青じそはイライラを鎮め、赤じそは花粉対策にも良い。葉先までピンと張り、みずみずしいものを選ぼう。

・そらまめ……桜が咲いた2カ月後が、その地方のそらまめの旬だという。鮮度が何よりなので、買ってきたらすぐに調理しよう。塩茹でにしても、さやのまま焼いてもOK!選ぶときはさやつきで、さやはすぐに黒ずむのでなるべく光沢があるものを選ぼう。

・きす……漢字で魚偏に喜ぶと書く鱚は、江戸前天ぷらの代表格として江戸っ子に愛されてきた魚。旬は晩春から初夏にかけて。雪のような白身に脂がのって握りでいただいでも絶品。

[参考:日本の七十二候を楽しむ ―旧暦のある暮らし―]

◇季節のことば [茶道手帳 令和5年版]

清流(せいりゅう)   竹馬(ちくば)   卯波( う なみ)   弁慶(べんけい)   涼風(りょうふう)   郭公(かっこう)   雲雀(ひばり)   (ほたる)   (うき)(ふね)   漁火(いさりび)

◇季節を感じてみよう

・ラブレターの日……5月23日は、5(こい)2(ぶ)3(み)の語呂合わせで、ラブレターの日。そして日本で初めてキスシーンが登場した映画「はたちの青春」の封切り日(昭和21年(1946年))だから、キスの日でもあるという。

☆ 夕の月に風が泳ぎます アメリカの国旗とソーダ水とが 恋し始める頃ですね

  [中原中也「初夏」より]

三社(さんじゃ)(まつり)……お祭り好きでにぎわう浅草の三社祭は、5月の第三金曜日から日曜日までの3日間。初日は、浅草芸者や田楽、(て)古舞(こまい)白鷺(しらさぎ)の舞などの名物大行列が登場する。3日目の最終日は、三体の本社(み)(こし)担ぎ。はるか昔に浅草寺のご本尊を祀った土師中(はじのま)(つち)と、そのご本尊を川からすくい上げた漁師の檜前(ひのくま)(はま)(なり)(たけ)(なり)兄弟の3人が神さまとして、3つの神輿で担がれる。

・潮干狩り……穏やかな初夏は、潮干狩り日和。アサリや青柳、シオフキなど、くまでで砂をほじくって、貝を見つけたらバケツに入れて。麦わらなどの帽子を忘れずに。

・衣替え……夏服への衣替えの時期。制服が切り替わった学生のころのほうが、大人になってからよりも季節の変わり目に敏感だったかもしれません。洋服ダンスも、冬服から夏服に入れ替える。いまは、6月と10月(南西諸島は5月と11月)にしているが、古く平安時代には旧暦の4月と10月に行われ、更衣(こうい)というならわしだった。

・和装の衣替えは?

袷(あわせ)[10月~5月]:裏地((はっ)(かけ)・胴裏)ありで仕立てた着物。八掛は裾と袖口から見える。

単衣(ひとえ)[6月・9月]:裏地なしで単衣に仕立てられた、透け感のない着物。

薄物(うすもの)[7月・8月]:裏地なしで、透け感のある生地(()(しゃ))、通気性のある生地(麻)の着物。

※上記の着物に加えて、帯・帯揚げ・半衿なども、その季節ごとにそれぞれ適するものがある。

[参考:日本の七十二候を楽しむ ―旧暦のある暮らし―]

[WAnocoto -ワノコト参照]

★ 児童厚生員 はがてぃ のおすすめあそび♪ 【季節感のないものもあるよ】★

◆おすすめのあそび

◇「数独」…数独はどんなパズル? 〈この問題の答えは、どこかにあるよ〉

数字パズル「数独」は「数字は独身に限る」を略したもので、パズルの会社の登録商標である。ナンバープレース(略してナンプレ)と呼ばれることもあり、ペンシルパズルのひとつとして人気がある。

有名大学の入試問題に使われたこともある数独は、「sudoku」として海外でもとても注目を集めている。数独はシンプルなルールで、3×3のブロックで仕切った9×9の正方形のマスに、1~9の数字を埋めていくこと。

太線で囲まれた3×3の枠に1~9まで入れ、9×9の枠は縦、横に1~9までそれぞれ数字が入る。

このトレーニングは、全てのマス目を埋めればクリア。数独という名前なので、数学に強い人でないとできないゲームなのかと不安になるかもしれないが、数学が苦手な人でも数独が得意な人はたくさんいるのでご安心を。

計算は不要で、注意深く数字とにらめっこしながら集中すれば解ける問題。最初に入っている数字をヒントにして、空欄に入る数を考えていく。

・記憶力を高める可能性が?

数独はあちこちのスペースを同時に見ながら、書かれている数字の位置を記憶して答えを探していくので、自然と記憶力を鍛える効果が期待できる。

数独はオンラインゲームや雑誌でも販売されているので、手軽にトライできる。最近忘れることが多くなったという時は、定期的に数独で記憶力をアップすることがオススメ。仕事や勉強時の記憶力をサポートする際にも、数独はよいかもしれない。

・認知機能が高まる可能性が?

定期的に数独をすると、認知機能がアップする可能性があるでしょう。認知機能とは計算や学習、記憶や思考、理解など知的なことを処理する能力。

社会活動や日常生活を支える、大切な働きだ。しかしこの働きについては、加齢と共に生活にも影響を与えることも。老化は体だけではないので、いつまでも頭の切れをよくするためには、パズルはとてもよい作用をもたらす可能性がある。

数独をして得られるメリットは、思考力や理解力のような基本的な認知機能を維持できるかもしれない。普段から数独やクロスワードパズルをやっている人は、いつまでも頭の回転が速い場合もある。

・論理的に考える力がつく?

仕事や勉強にもメリットが期待できる数独。効果はさまざまな要素を考慮しながら数字を考えるため、自然と論理的な思考パターンが身につく。

物ごとを順序立てて考えられない人は、最終的に間違った判断をするケースもあるため、自分が納得するためにも論理的な考え方は念頭に置くべきかもしれない。

数独の効果は、決して自分のためになるだけでなく、論理的思考力がつくと他人にわかりやすく物ごとを説明できるようになる。筋道を立てながら話ができる人はとても信頼され、困った時にも頼りになるだろう。

・学習能力が向上することが期待できる?

数独の効果は、脳トレーニングになるメリットが期待できるもの。何もせずぼんやりとテレビを見ているよりも、時間を効率に使えるといえる。

高齢者が習慣にしたり、子供の能力向上としても活用されたりする数独。定期的に行うのは生涯に渡り、何かしら役立つことがあるのだ。

人間の高次認知機能は、20代後半から徐々に低下する可能性がある。しかしそれは何もしない場合で、きちんと勉強したり読書をしたりしていれば、頭の切れもよくなっていくかもしれない。

脳トレがブームになるのは、ゲーム感覚で頭を使えるためだ。とくに数独はシンプルな数字を使うトレーニングなので、誰でも興味を持てる魅力があるのだろう。

数独でトレーニングをすると、低下した学習能力が再び向上する可能性もあるので、しばらく勉強から離れている大人こそ数独は必要なのだろう。

・数独の攻略方法について

最初はどこから手をつければよいのかわからない数独。コツコツと繰り返し練習していけば、要領を掴めるようになるだろう。数独は最初に記入されている数字がいくつかあるので、まず多い数に注目して縦横列をメインに数字を考えてみてほしい。

候補になる数字は、小さくマス内に記入しておくこと。ある程度数字が揃ったら候補の数字を見て、重複する数字を消していく。3×3のマス、縦、横、という順番で注目すると、効率的に空白に入る数字が見えてくるだろう。

・まとめ

数独やパズル、なぞなぞなど、暇になった時しかやらない遊びは、実はメリットがたくさん期待できるかもしれない。とくに数独の効果については、単なる暇つぶし以上に私たちにはよいことがたくさんあるといわれている。

スマホのアプリにも数独ゲームが色々とあるので、脳トレに興味がある人は早速トライしてみよう。難しくても諦めず続けることは、根性を鍛えるメリットにもなるだろう。

[WORKPORT参照]

◆おすすめボードゲーム(カードゲーム)

◇「音速飯店」……2~6人用。対象年齢6歳以上。プレイ時間約15分。

場に次々と出される最新カードに応じて、カードを手札から探しては出して片付けていく気持ち良さと、スピード勝負の「急かされ」によって慌ててしまい、どんどんライバルたちに割り込まれてしまうもどかしさが楽しいゲーム。「タン! タン! メン!」や「テン! シン! ハン!」と、小気味良いリズムで声に出して盛り上がろう。気軽に楽しめる、子供から大人まで幅広い年齢層向けとして超おすすめ。

  • ゲームの概要

 〈準備〉

 ・中華メニューの名前の一部が書かれているカード60枚をプレーする人数で均等に分けて配る。(まだ手に取らない)

 〈遊び方〉

①全員の準備ができたら「ちゅうもーん」のかけ声でラウンド開始、全員同時にカードを手に取って手札にする。

②このゲームに自分の番はない。始まったらその瞬間から早い者勝ちで、「チャー!」「ハン!」や「シオ!」「ラー!」「メン!」といった具合に、中華料理名になる順番で中華風のトレイになっている箱の中にカードをいれていく。

③一つの料理が完成したら、次のメニューの最初の部分になるカードを出せる。ただし、出せるカードは音速飯店のお品書きに書かれたメニューのみ。スピード勝負で、今出せそうな具材カードを連続で出しても構わない。

④「とりけし」カードは、料理が作られている途中ならいつでも割って入るように出せるが、料理名の切れ目では出せない。

⑤うまく自分の手札を無くせた人は「あがり!」で次のステージへ進出決定。最後までどうやってもうまくつながらないカードが手札に残ってしまった人は脱落となる。

⑥脱落者以外が次のラウンドに進出でき、次の勝負を始める。

⑦ラウンドを繰り返し、最後に1人勝ち残った人が優勝だ。

[すごろくや、さいころテーブル 参照]

◇おすすめのぬりえ

「大人のぬりえ」……5月「牡丹の花」

ぬり絵の効果は無限大!脳と自立神経に働きかけ、ストレス解消にもおすすめ。

[脳が若返る、自律神経が整う、心が癒される12カ月の花々のぬり絵]

[はがてぃの作品を紹介!] ~色鉛筆~

☆数独の正解☆