楽さんのエンタメ語り<音楽編>ムーンリバー

ヘンリー・マンシーニ / ムーンリバー

オードリー・ヘップバーンの代表作と聞いて誰もがまず思い浮かべるのは、きっと『ローマの休日』だろう。もちろん異論はないけど、自分の一番のお気に入りは、ニューヨークを舞台にした『ティファニーで朝食を。』だ。部屋着で窓辺に佇む彼女が、ギターで弾き語るシーンが何と言っても可愛い。その無防備な姿と物憂げな表情にものすごく惹かれた。その印象的なワンカットで彼女が歌っている曲が「ムーンリバー」。作曲家ヘンリー・マンシーニの数ある代表曲の中でも「ピンク・パンサーのテーマ」や「酒とバラの日々」と並び称される名曲だ。

余談だけど、今から40年近く前の話。リバイバルでかかった『ティファニーで朝食を』を高田馬場の劇場まで観に行ったことがあった。上映が終わり館内に明かりが点くと聖子ちゃんカットの女の子たちがあちこちにいて、急に現実に引き戻された(笑)。そうだ。次の音楽語りは、80年代(エイティーズ)の歌謡アイドルをテーマにしようかな。